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マスティハの樹脂

【ギリシャのスーパーフード】マスティハってなに?

マスティハの樹脂 マスティハの木

マスティハとは、ギリシャのキオス島南部でしかとれないピスタチア・レンティスカス・バーチアという種類の木から採取される樹液のことです。
ピスタチア・レンティスカス・バーチアは、傷をつけると外敵から身を守るための防御反応として、半透明な樹液を出します。
この樹液を乾燥させたものが、「マスティハ」と呼ばれています。

古代ギリシャ時代から、食後にマスティハを噛む習慣があり、「人類発のチューインガム」という記録が残っています。
1本の木から採取されるマスティハはごく少量で、その貴重さからEUの原産地呼称保護(PDO)やユネスコ無形文化遺産にも登録されています。

マスティハ自体が、天然の木の樹液のため、木そのモノのにおいがします。
また、マスティハは甘みや苦みなどの味はせず、木の香りのみです。
現在では、マスティハが持つ健康効果や美容効果に期待して、薬、歯磨き粉、化粧水などに加工されるようになりました。

マスティハの効力は?

マスティハを摂取すると、どのような効力があるのでしょうか?
ここではマスティハを摂取ことで期待できる効力を5つ紹介します。

消化作用

マスティハは、摂取すると、消化を助ける働きがあることが分かっています。
紀元前5世紀にヒポクラテスがマスティハの消化作用の薬効性を説いており、紀元前から薬としても使用されてきました。

現在では、マスティハの消化作用は、科学的に証明され、消化不良改善のために幅広い用途で使用されています。
犬や猫にも、マスティハを摂取することで、消化不良の改善を期待できます。
便が緩いまたは、便秘気味な愛犬・愛猫にもおすすめです。

抗菌作用

マスティハには、抗菌作用があり、特に口内の歯周病菌の数を減らしたり、歯周病菌の成長を抑制したりする効果があることが分かっています。
マスティハの摂取によって、歯周病の予防や口腔内を健康に保つことを期待されています。

またマスティハの抗菌作用は、口腔内の菌以外にも効果がありますが、善玉菌は殺菌せずに、悪玉菌にのみ効果があると言われています。
そのため、ペットに与えても、お腹や全身の調子を崩さずに使用できるのもマスティハの効力の1つです。

抗ピロリ菌作用

ピロリ菌とは、正式名称を「ヘリコバクター・ピロリ」を呼ばれ、胃の壁に感染・繁殖する細菌です。
人間の場合、ピロリ菌は胃ガンなどの病気に関係していることが分かっており、犬や猫は、ピロリ菌に感染することは極めてまれだと考えられていました。

しかし2016年にピロリ菌を保有している飼い主の2頭の犬が、ピロリ菌に感染していたことが分かりました。
今までは、ピロリ菌を保有しているかどうか、犬猫に対して検査する方法がなかったため、明らかになってきませんでした。

ただ、糞便の中のピロリ菌を判定できる簡易検査が開発され、今後、犬だけでなく猫についてもピロリ菌感染の報告が挙がってくるかもしれません。
マスティハの抗菌作用は、ピロリ菌にも効果があるとイギリスの医師らによって、論文で発表されました。
マスティハの摂取は、腸内細菌を抑制が期待できます。

抗酸化作用

マスティハには、抗酸化作用があるとされています。
抗酸化作用とは、健康な細胞を酸化させてしまう過剰な活性酸素を無毒化し、細胞が老化することを防ぐ作用です。

過剰な活性酸素によって、酸化した細胞は、白内障や認知症、ガンなどの疾患を引き起こす原因となります。
マスティハの抗酸化作用によって、細胞を老化させないことで、皮膚や被毛の健康維持にもつながります。
特に子犬や老犬など体内に元々備わっている抗酸化作用が弱くなっている犬におすすめです。