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犬の黄色リボンは近づかないでのサイン
イエロードッグプロジェクトとは?

犬の「黄色リボン」は「近づかないで」のサイン

リードや首輪に、黄色いリボンをつけている犬を見たことありますか?
一見おしゃれで付けているようにも見えますが、この「黄色リボン」には、大切な意味が込められています。

シンプルに飼い主さんが黄色が好みな場合もありますが、日本では、まだ認知度が低い「黄色リボン」
犬を思いやるためには黄色リボンの意味を正しく理解しておく必要があります。

今回は、黄色リボンをしている意味や、黄色リボンをつけている犬の特徴などを紹介します。
犬を飼育している人だけでなく、犬を飼育していない人にも知ってもらいたい内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

犬がつける「黄色リボン」の意味

犬がつける「黄色リボン」の意味

犬が散歩中に黄色リボンをつけているのには「近づかないで」「そっとしておいて」というメッセージが込められています。
犬にも人間と同様に個性があり、さまざまな理由から人や犬との交流が難しい場合に、「黄色リボン」をつけることがあります。

黄色リボンをつけた犬とその飼い主は、すれ違う人たちに、犬に近づいたり触ったりしないで欲しいという意思表示を「黄色リボン」を介して行っています。
黄色リボンをつけた犬と散歩中に出会った場合は、こちらから犬に近づかないようにしましょう。

どんな犬が「黄色リボン」をつけているの?

どんな犬が「黄色リボン」をつけているの?

黄色リボンを利用している犬は、さまざまな理由から「そっとしておいて欲しい」という意味が込められた黄色のリボンをつけています。
しかし、黄色リボンをつけているからといって、すべての犬が攻撃的で危険というわけではありません。
ここでは、黄色リボンを使用しているのは、どのような犬なのか詳しく解説していきます。

健康上の事情がある

健康上の事情がある

体が不自由またはケガや病気のため、ほかの人や犬に近づいて欲しくない犬がいます。
例えば、外見ではケガなどはなく健康そうに見える犬でも、心臓に疾患を抱え、興奮すると命に関わることもあります。
ほかの人や犬が近づき、興奮することによってケガや病気が悪化することを防ぐために、「黄色リボン」を使用して意思表示を行っています。

訓練または社会復帰のトレーニング中

訓練または社会復帰のトレーニング中

人のために働いている補助犬や警察犬などの訓練中の場合、ほかの人や犬が近づくとそちらに意識がいってしまい、訓練に集中できません。
訓練を安全に行うために、「黄色リボン」をつけていることがあります。

また、社会化がうまくできなかったり、昔のトラウマから人や犬に恐怖心を抱いてしまったりした犬は、社会復帰のトレーニング中に黄色リボンが必要です。
社会復帰のトレーニングを行っている犬は、ほかの人や犬に強い恐怖心を持っています。
そのため、近づいてきた人や犬に、自分を守るために攻撃してしまうこともあるでしょう。
犬を守るためだけでなく、周りの人や犬を守るためにも、黄色リボンをつけて、「そっとしておいて」という意志を伝えています。

極度の怖がり

極度の怖がり

犬にも個性があり、他の人や犬に苦手意識を感じている場合は、黄色リボンを使用することがあります。
人や犬に苦手意識を感じている犬は、近づいてきただけでパニックを起こす可能性が高くなります。

パニックを起こすと、飼い主でも制御ができず、人や犬、飼い主がケガをする恐れがあります。
黄色リボンをつけて「近づいて欲しくない」という意志を周囲に伝えることで、トラブルを避けることが可能です。

イエロードッグプロジェクトとは?

イエロードッグプロジェクトとは?

イエロードッグプロジェクトとは、散歩などの外で出会う人や犬に対して、「近づかないで」という意思表示をするために、リードや首輪に黄色のリボンをつける活動です。
イエロードッグプロジェクトは、2016年6月にスウェーデンの犬のトレーナーや心理学者によって始められたプロジェクトです。

現在では、アメリカやヨーロッパなどさまざまな国で認知されています。
日本ではSNSなどを通じて少しずつ知名度が上がってきていますが、まだまだ広く認知されていないのが現状です。

黄色のリボンをつけた犬は「イエロードッグ」と呼ばれています。
イエロードッグには、性格や健康上の理由、訓練中などさまざまな事情を抱えている場合がほとんどです。
イエロードッグプロジェクトには、問題を抱えた犬も、安全な散歩ができて、社会に受け入れてもらいやすいようにという願いが込められています。

黄色リボンをつけた犬には触らない

黄色リボンをつけた犬には触らない

飼い主さんとしては愛犬を深く理解しているからこそ、どのような性格なのかを熟知しています。
だからこそ周りに愛犬の性格や、状況を事前に知ってもらうために黄色リボンをつけている可能性があります。

可愛いから触りたくなる気持ちはとてもわかりますが、その行動により犬を追い詰めてしまうことも。
黄色リボンをつけた犬を見かけた際は見守ってあげることが、僕たち人間が犬の過ごしやすい環境を作る手助けとなるのです。
日々の生活に適応できるその時まで見守ってあげましょう。

記事執筆者・監修者

西尾 亮佑
西尾 亮佑

【ペット業界15年以上】
横浜ペットコミュニティ専門学院にてトリミング・訓練を学び、大手ペットショップ・ペットメーカーに勤務し、数多くのペットショップ・トリミングサロン・動物病院を視察。

その中でペット業界の矛盾の多さや、利益優先に嫌気がさし、愛犬・愛猫の健康面を最優先に考える想いを貫くため、2020/07/15にDog&Cat CLEARを設立 愛猫18匹と愛犬2匹と共に『飼い主が健康を守る』を発信。

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